累犯障害者

某有名ブログで紹介されてたので購入。
刑務所にいる障害者たちの生い立ちとかがいくつか載ってる。

刑務所とシャバを行ったりきたりしてる知的障害者が相当数いて、マスコミも萎縮してそのことをあんま報道しないという悪循環。

元国会議員が刑務所に入れられてまわりまわってこういう人たちを救っているというのはなんとも因果な話である。

障害者だからって差別はいけないとはいっても、実際そういう人は雇ってもらえないし結婚も難しい。社会にとって生きている価値が相対的に低い人たちであると言っていいだろう。

しかしながらそういう人達は必ず一定数生まれ続けるわけだから社会はそれを無視するわけにはいかない。ちょっとづつお金を出し合って助けてあげるべきだと言う人も、生んだ親が責任もって何とかしてくださいって言う人もいていいと思う(僕は後者より)。

でも犯罪者として刑務所に押し込んで、「社会に始めから存在していない人たち」として扱うのはよくないと思う。内容は結構ハードだけどさらっと読めるし、社会のあり方について考えさせられる本。

しかし日常会話でこういうテーマについて話しあうことってタブー化されててやりにくいね。

評価:★★★☆☆☆☆

累犯障害者 (新潮文庫)

累犯障害者 (新潮文庫)