つるっつるC-Hのアミノ化

ミーハーなので有名ジャーナルに出ている有機化学の論文はついつい手にとってしまいます。NatureScienceはさすがにおおすごい!って思う論文が多いです。

Highly Regioselective Amination of Unactivated Alkanes by Hypervalent Sulfonylimino-λ3-Bromane

Ochiai, M.; Miyamoto, K.; Kaneaki, T.; Hayashi, S.; Nakanishi, W. ,Science, 2011, 332, 448

twitterで「つるっつるやで!!」とかなんとか言われてたんで読んでみたら本当に何の取っ掛かりもないC-Hが攻撃されてるんですね、超原子価臭素による酸化反応です。

基質を溶媒量用いており官能共存性はおろか溶媒の検討すらされていない状態ですがそれはのちのちでいいでしょう。いまは試薬のポテンシャルを探っている段階なのです。

使い物になるのかどうかは知りませんが、メタルフリーのC-H酸化剤は需要がありそうなので、この暴れん坊の上手な使い方が見つかればいいなと思います。

位置選択性を出すには分子内にうまいこと導入するのが王道なのでしょうが、どうにも基質を選ぶ反応になりがちです。第二のデスマーチンになれるのか?