有機化学でRDC
残余双極子(Residual Dipolar Coupling)と聞くと膜タンパクの論文か?とついつい思ってしまいますが小分子の構造決定にも使われることがあるみたいです。
G. Kummerlowe, B. Crone, M. Kretschmer, S. F. Kirsch, B. Luy; Angew. Chem. Int. Ed. 2011, 50, 2643
ヨウ素を使ったenyneの環化反応の副生成物で構造決定できないものがあり、RDCなんかを持ち出して構造を決めています。異常な遠隔カップリングがあり構造を決めにくい化合物でしたが、まさかこれ一つでACIEに通ってしまうとは驚きです。
13C-15Nを見るためにアジドを標識したりしていて怪しいことやってるぜアピールにも余念がありません。
手法としてはかなり面白いですが、もちろんこの論文が初出ではなく単なるアプリケーションです。
だしてみるもんですね。